自由へ


作詩:SEIGI

作曲:SEIGI

編成:無伴奏混声4部合唱(div.あり)

演奏時間:3分30秒

作曲年:2008年5月

改訂年:2012年3月

 

初演データ

2013年1月24日/石川県文教会館

第25回石川県高等学校ヴォーカルアンサンブルコンテスト

合唱:石川県立金沢泉丘高等学校合唱部・選抜メンバー4名(重唱)

 

オリジナルは、2008年に和歌山県の混声合唱団Ensemble Mikanierにより委嘱初演された作品。当時は「2分程度の楽曲を」という時間的制約がありましたが、今回の改訂版はその制約から解放され、ヴォカリーズによる前奏・間奏の追加を始め、細部に渡る徹底的な見直しを図りました。調性も変更されています。

※オリジナル版については、このページの下部へスクロールしていただくと、詳細がご覧頂けます。

 

★改訂版の初演音源は、初演団体の意向に基づき公開しておりません。

 現在YouTubeでお聴きいただけるのは、長野県で活動されている合唱団歌音の皆様による演奏音源となっております。


Score

品番:SSP-G0007

出版:SSP出版

販売形態:PDF

品番:SSP-G0901

出版:SSP出版

販売形態:製本版(SEIGIア・カペラコーラスアルバム ベストセレクション Vol.1 [混声編])


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作曲者からのメッセージ

 この曲は、2008年に和歌山県の混声合唱団Ensemble Mikanier(指揮:阪本健悟)から委嘱を受けて作詩・作曲したもので、詩はこの時に書き下したものではなく、先に別件で作ってあったものを阪本氏に了解を得た上で使うことにしました。それまで私が書いてきた詩の中では、珍しくシリアスな内容になっていて、“暗い中にも浮かび上がるほのかな明るさ”を目指し、“孤独と不安からの解放”をテーマにしました。

 孤独と不安からの解放と聞くと、ひとりぼっちから脱却して人とつながりたい、と想像する方も多いでしょう。もちろんそういう意味もあるのですが、私はむしろ人の群れから脱却してひとりぼっちになりたい。つまり、時には孤独も必要なのだという二つの意味を込めています。なんだか矛盾した話ではありますが、なぜ人が孤独を感じることができるのかと言うと、自分の周りに他者がいるから、世界があるからだと思うのです。一人になりたいけれど、結局のところ、それは前述の通り無理なわけで…。この詩の主人公は、さまよっている。孤独を感じ、不安を抱え、そして自由を求めて歩いてゆく。皆さんには“拒絶”と“解放感”を味わってほしい。社会や時間に縛られているこの世の中への風刺でもあります。

 さて、この詩は第一連から第三連までほぼ同じ定型文で書かれておりますが、道・海・空というように、だんだんと対象が広く大きく変わり始めているのがおわかりいただけるかと思います。心の変化を感じてほしいですね。そして、最後が必ず疑問形で終わっていることにも注目。この問いは現代社会へ問いかけています。詩の解釈はそれこそ“自由”にしてもらって構いません。正解は一つではないのですから。

 

 2012年3月に改訂版を制作しました。当時は「2分程度の楽曲を」という時間的制約がありましたが、今回の改訂版はその制約から解放され、ヴォカリーズによる前奏・間奏の追加を始め、細部に渡る徹底的な見直しを図りました。また調性も、初演当時は嬰ヘ短調~ロ長調でしたが、改訂版ではヘ短調~ヘ長調へと大幅に変更しています。

2012年5月

SEIGI


初稿(改訂前の2008年オリジナル版)データ


作詞:SEIGI

作曲:SEIGI

編成:無伴奏混声4部合唱(div.あり)

演奏時間:2分20秒 

作曲年:2008年5月

 

初演データ

委嘱:Ensemble Mikanier

2008年9月14日/和歌山市市民会館 小ホール

第40回和歌山市楽しい歌声の会発表会

合唱:Ensemble Mikanier

指揮:阪本健悟

 

2012年に改訂版を制作。

★楽譜をお求めの方は、出版譜をご購入ください。出版譜は2012年改訂版によるものです。

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